Snow Kiss


 初めての冬は雪がちらつき世界はほのかに白い。
 梢子は維巳と二人でゆるりと茶を飲んでいる。さっきまで梢子の自宅には友人と後輩たちが大挙して押し寄せてきていた。やはりみんな、維巳に会いたかったらしい。保美が腕によりをかけて作った料理を大量に持ってきてくれて、ちょっとしたパーティー状態だった。
 それはそれで賑やかで楽しかったのだが、さすがに少し疲れた。維巳も同様だったようで、というか彼女の方は長い道のりを辿った後だったので梢子より消耗は激しかったろう、みんなが帰った後、思わず揃って息をついてしまった。顔を見合わせて苦笑い。
 片づけを終えてようやく落ち着いたのが今である。
「ごめんね、着いたばかりだからもっとゆっくりしていたかったでしょう?」
「すみちゃんたちにも会いたかったですから、大丈夫です。会いたい人たちにいっぺんに会えたので嬉しいです」
「そう? なら良かったけど」
 ふわふわしたセータに身を包んだ維巳は、「それに……」何かを言いかけたけれど慌てた様子で口をつぐんだ。
「なに?」
「いえ……」
 両手でカップを持ち上げて口に含む。飲み頃まで温度を下げた紅茶がコクコクと維巳の喉を降りて行った。朱に染まる頬が不思議で梢子は首を傾げた。
 維巳がカップから唇を離して、けれど視線はカップに向いたままで、ぽつりと呟く。
「今からは、梢子ちゃんだけ、なので」
 常であればその言葉を、梢子は額面どおりに受け取っただろう。確かに今この場所には、維巳のほかに梢子しかいない。
 しかし、解釈とは別の部分にいる自分が「そうではない」と告げてくる。剣道の試合中に時々訪れる感覚だ。五感で得られた情報を、思考以外の何かが判断する。そして大抵、それは思考よりも正しい。
 よく判らないざわざわした感覚が湧き上がって、梢子は喉を詰めた。それを通すために紅茶をすする。
 カップの陰から維巳の姿を盗み見た。真白い髪と抜けるように色素の薄い肌。その理由を梢子はもう知っている。けして良いものではない。他人の暴挙に巻き込まれた、それは悲劇の証だ。
 けれど、それでも、梢子は彼女の姿を美しいと思う。思考で、それ以外の何かで。
 もしも雪の妖精が実在したら、きっと彼女に良く似ている。
 口さがない誰かに聞かれたら笑われそうな感想を胸のうちだけで転がしつつ、カップをテーブルに戻した。
「それにしても」
 膝の上で自然に手を組み、今度はまじまじと維巳を見つめる。見つめられて照れたのか、維巳が少しだけはにかんだ。
「なんでしょうか?」
「ずいぶん変わったわよね。あ、見た目とかじゃなくて、雰囲気っていうか」
 出逢った頃の、ある種無機質に近い雰囲気はどこにもなく、外気の寒さに渋面を作ったり、保美の料理に舌鼓を打ったり、あるいは照れてはにかんだり、なんとも……そう、女の子だなあと思わせる仕草の数々が、梢子には新鮮だった。
 あれから何度も、維巳と電話で話したりはしていたけれど、顔を合わせるのはこれが初めてだから、目に見えるものがすべて目新しくて楽しい。
 もう、幼子の気配は彼女にない。
 維巳ははにかんだまま小さく首をすくめた。
「一応、『わたし』の記憶も戻りましたし、安姫さまの記憶も受け継いでいるので。梢子ちゃんと会った時は何もなかった状態ですから、それは違うと思いますよ」
「まあね」
 本当は、梢子が言いたいのはそういうことではなかったのだが、なんとしても伝えたいというほど強いものでもないから相槌で済ませた。
 梢子が言いたかったのは、だから。
 彼女が可愛くなった、ということだったのだけれど。
 過去の彼女を思い出すのでもなく、お互いの身に宿る半分ずつが共鳴しているのとも違う。
 今の彼女に対する、感想だったんだけれど。
 臆面なく相手を褒めることに慣れていない性格なので、ちょっと直接的には言いにくかった。
 ゆるゆると時を過ごしていると、ドアが開いて祖父が顔を出してきた。肩口からうっすらと湯気が立っている。
「風呂空いたぞ」
「あ、うん。ナミ、どうぞ」
 頷いた維巳が立ち上がり、それからハッとしたように梢子を注視した。
「ひ、一人で大丈夫ですから」
「……や、判ってる」
 なぜか二人で照れた。
 確かに卯奈咲では何もできない彼女の世話をしてやったけれど、さすがに今でも自分で髪が洗えないとは思っていない。
 それに、世話をしろと言われても、少々難しい。別に気にする必要などないとも、思うのだけれど。
 維巳が部屋を出てから、祖父へ目を移した。
「おじいちゃん、どう思う?」
「あん?」
「ナミのこと……」
 仁之介が眉を片方上げた。
「お前と変わらん年だと聞いてたが、小せえな」
「そういうことじゃなくて。あの子の髪とか、肌とか」
「白ぇな」
 聞きたいことにまったく答えてくれない祖父に、梢子の肩がわずかに落ちる。
 仁之介はどこか憤ったような表情で孫娘を斜めに睨んだ。
「お前がなんとも思ってねえならそれでいいだろう。髪なんざ誰だって白くなる。肌の色なんざ十人十色、ひとつじゃねえ」
 梢子が顔を上げる。「違うの」梢子が体面を気にしてそんなことを尋ねたのだと勘違いしていることに気づいて、慌てて首を振る。
 そうじゃない。維巳が傷ついてしまうようなことがないか、心配しただけだ。
「……ごめん。おじいちゃんを信頼してないわけでもないの」
「俺のことは別にどうでもいいがな。それだけあの子がお前にとって特別だってことだろう」
「……特別」
 特別だろう。遠い過去に出逢って、再会して、魂と魄を分け合って。
 会いたくて。
 それが特別でないなら、なにが特別だというのだ。
 だけれど、それ以外の何かが、在る気がする。
 
 
 
 維巳の滞在期間は短い。大騒ぎしたかと思ったらもう明日には帰らねばならなくなってしまった。明日の出立は早朝なので、今日のうちに和尚や卯奈咲で世話になっている人たちへの土産を買ってしまおうということで、梢子は維巳をショッピングモールへ連れ出した。
 テナントがいくつも入っている総合百貨店に、維巳は軽くカルチャショックを受けたようである。向こうの都市部にも似たような場所はあるけれど、これほど大きくはない。
 冬休み期間であり、年末も近いということで、モール内は人でごった返していた。人いきれに呑まれながら足を進めて行く。
「ナミ、はぐれないようにね」
「は、はい」
 しっかりと手をつなぎあって人込みを進む。この小ささだ、一度はぐれてしまったら見つけ出すのは容易ではないだろう。先ほどから迷子のアナウンスが流れている。その中に加えさせてしまうのは可哀想である。いくら見た目的に子どもだとはいっても、彼女は幼子ではない。
 和尚といえば酒であるが(それもどうだろう)、手荷物にするには重過ぎるので酒器のセットを購入した。猪口の底に桜の花びらが描かれていてなかなか風流である。
 梢子が包んでもらったそれを片手にレジの列から抜け出る。割れ物なのでぶつかってしまわないよう、慎重に通路へと出た。
「ずだだだだー!」
 対面にある玩具屋の店頭で、男の子が見本の光線銃を撃っていた。「バーン! ぐしゃー!」「静かにしてなさい!」敵地に乗り込んだ英雄、あるいは自己正義を貫くテロリストは、母親に頭を叩かれて泣き出した。
 その光景に苦笑を洩らした梢子は、ふと片手が軽いのに気づいた。
「ナミ?」
 視線を巡らせる。人、人、人。その中に白はない。
 思わず大声で呼びかけようと口を開けて、すんでのところで押し留めた。どうせ聞こえない。
 会計の前には確かにいたので、それほど離れてはいないだろう。通路の端に立って反転、人の流れをじっくりと観測する。どうしてか胸が痛い。無意識に引っかく。白がない。視線を左右へ。流れがいつまでも続いて酔いそうだ。
 ふう、と息をひとつついた。魍魎にさらわれたわけではないのだから、いずれ合流できるだろう。なにも焦る必要などはない。おそらく彼女の方でもこちらを探しているだろうし、歩き回っているよりはここで待っていた方が得策かもしれない。
 ああ、胸が痛いなあ。
 その痛みは一定のリズムを持ってやってくる。ビーコンのように時に強く、時に弱く。
「…………?」
 右を向いてみた。痛みが強い。
 逆側を見る。弱まった。
「……姫さま?」
 これは、もしかして。なんとも非科学的な現象だけれど、そんなものには慣れて久しい。
 胸の痛みを頼りに彼女を探した。最初にいた店からはどんどん遠ざかって行く。エスカレータを降りて、広場のような場所に出た時、視界に純白が入る。
 痛い。
 せり上がってくる呼び声を無理に押し込めたら、代わりというように眼の底が熱くなった。どうして。ただ少しだけはぐれてしまっただけなのに。これではまるでこちらが迷子だ。
 自覚もなく速度を上げる。彼女の白は綺麗でよく目立つ。いくら小さくても見失いはしない。そして見間違えもしない。
 「ナミ」肩を掴んだ。彼女は一瞬だけ震えて、それからこちらを振り返る。
「あ……梢子ちゃん」
「もう、心配したわよ。どうしてこんなところに」
 維巳は少し困ったような笑顔になった。「珍しくて、つい」誤魔化すその口調は梢子に追及を許さず、仕方がないので彼女の手を取る。
 維巳を探すのにけっこうな時間を使ってしまったので、そろそろ帰宅時間が迫っていた。買い物を続ける時間はない。
「また今度、来ましょうね」
「……そうね。また今度」
 もう二度と離してなるものか、というくらいの気合を込めて維巳の手を握る。やんわりとその手を握り返しながら、維巳はやはり困り笑顔を浮かべていた。
「梢子ちゃん」
 不意に、柔らかな身体がぶつかってきた。抱きつくというほどの積極性はない、かといって寄り添うというほどの遠慮もない触れ方だった。「どうしたの?」触れたままの髪を撫でてやると、彼女はふふと笑った。
「さっきね、梢子ちゃんが来てくれるかなって、思ったんです」
「え?」
「わたしがいなくなったら、梢子ちゃんは来てくれるのかなって」
「そりゃ、探しに行くに決まってるじゃない」
「そうですよね」
 訳の判らないことを言う維巳だ。彼女は観光客であるわけだし、一人で梢子の家まで帰るのも難しいだろう。はぐれたからといって放っておくはずがないではないか。
 梢子の胸元へ顔をうずめるような姿勢で、維巳はじっとしている。
「……あの頃だって、幸せだったのかもしれないと、思います」
「あの頃?」
「わたしがわたしでなかった頃。根方の家に閉じ込められて眠り続けていた頃の『わたし』も、考えようによっては幸せだったのだと思うんです」
「そんな……そんなこと、ないわ。だってあのままでいたら、あなたは馬瓏琉に……」
 祭儀を続けるための依代として作り変えられた身体。失わされた自我。『何も無かった』あの状態が幸福だなとど、梢子はどうしても思えない。彼女がなぜそんなことを言うのかも、判らない。
 するりと梢子から離れた維巳は静かに笑っていた。静かに、むせび泣くように笑っていた。
「そうですね……。でもあの頃のわたしなら、こんな気持ちを抱かずに済んだ」
 吐息のような声音で吐き出されたそれは梢子に告げるためのものではなく、ただただ、思いを吐露しただけの独り言だった。
 彼女の言う『気持ち』がどんなものであるのか、梢子はどうしても訊けなかった。
 
 
 
 始発列車を待つホームは、昨日のショッピングモールとはうって変わって閑散としていた。維巳と、見送りに来た梢子の二人だけだ。
 さえぎるもののない寒風に首をすくめながら、二人は電車の到着を待っている。
「もっと暖かい時期の方が良かったかしらね」
「そうかもしれませんね」
 両手をポケットに突っ込んだ。今朝はちらちらと雪が降るほどの寒さで、指先が痛くなる。
 ゆっくりと降りてくる雪片は小さく、積もるほどではない。見ている分には綺麗な光景なのだけれど、そのただ中に身を置いているとつらいだけだ。
「次は、いつ来られる?」
「和尚さんに相談しなければ正確なところは判りませんが、春くらいになるでしょうか」
「そっか……」
 結局、維巳の滞在中は百子たちやら綾代やらが毎日遊びに来ていて、二人きりでじっくり話をする時間などまったくと言っていいほど取れなかった。梢子としては、できれば今後のことについて話し合いたかったのだ。今はまだ、お互いに未成年だし扶養家族だから難しいけれど、いずれはもっとそばに……いずれは、ずっとそばに。
 なんとなく言い出せなくて、まだ維巳にも伝えていないけれど。
 かじかんでいた手がポケットの中でほどけて、梢子はそれを固く握る。
 列車が到着します。黄色い線の内側までお下がりください。アナウンスが流れて風が通る。遅い速度でホームに入った電車はのんびりとその動きを止めた。
 これで一旦お別れ。次に会うのは桜の季節だ。
 ヤスヒメサマが胸の内側でシグナルを送ってくる。そう言われても、仕方がないじゃないですか。梢子は心の声で彼女へ応じた。
 空気の抜ける音とともに電車のドアが開く。維巳がそこを乗り越えると、身を返してこちらへ笑みを寄越してきた。
 静かに、むせび泣くように。
「それでは、お元気で」
「うん。ナミもね」
「はい」
 ポケットの中で拳はますます固い。
 ベルが鳴って、それは二人を分かつ合図で、彼女の髪も肌も白く、吹きすさぶ風は冷たくて雪が白い。
 たとえ雪に埋もれたって、彼女を見失わないし見間違えない。
 拳がほどけた。
「? しょう……」
 時が止まって雪が舞う。引き寄せた小さな身体はドアを抜けて梢子のもとへやって来る。腕の中で彼女は目を白黒させている。維巳が持っていた荷物の中で酒器がカチャリと音を立てた。
 維巳の背後でドアが閉じた。ゆっくりゆっくり、電車が動き出す。
「……ごめん。もう少しだけ」
 白髪へ頬をこすりつけるようにして、耳元で囁いた。
「梢子ちゃん、ずるいです。そんなふうに言われたら、嫌だって言えないじゃありませんか」
「……嫌?」
「……いいえ」
 とさりと維巳の手から荷物が落ちて、空いた両手がそっと梢子の背に回る。ホームには誰もいない。いたところで離れるつもりもない。
 次の電車が来るまで五分。それを逃せば今日、彼女は帰れない。けれどそこまで我侭を通す気はなかった。
「良かった」
「え?」
「梢子ちゃんも寂しがってくれていると、判ったので」
 ああ、そうか。胸中で独白する。
 ヤスヒメサマのシグナルなどどこにもなかった。
 ただ、自分自身が彼女と離れることを寂しがっていた、それだけだったのだ。
 彼女の髪に指先を潜らせて、ゆるやかに撫で梳く。
 そうではないと思考外の反駁が明滅している。そうではないのだろうなと自分でも納得しているのだけれど、正解が見つけ出せない。
 力の限り抱きしめてみようかと思う。明滅が激しくなった。
 雪のかけらが視界をはらはら落ちている。
 首を少しだけ上げた。
 前髪越しに、彼女の額へ口付ける。
「しょ、梢子ちゃん……!?」
 突然のキスに驚いたようで、維巳がひっくり返りそうな声を出した。それで梢子も我に帰って、途端、全身が温度を高めた。
「あ、ええと、あの……」
 言い訳めいた何かを口にしようとするけれど、何も浮かんでこない。
 動揺でぼやけた視界をまばたきで戻すと、梢子はひとまずごめんと謝った。何をしているんだろう。思考外の正解は思考で理解できない。
 維巳は色素の薄い肌を朱に染めて、もじもじと俯いている。それはそうだろう、いくら同性とはいえ、いきなりあんなことをされて恥ずかしがらないほど、彼女は幼稚ではないし、成熟もしていない。
 ぽふん、俯いたままの彼女の頭が梢子の胸に押し付けられる。コートに阻まれて彼女がどれほど熱を持っているのかは感じ取れないが、きっとずいぶん熱いことだろう。
 彼女は驚いただけで怒ってはいないようだ。それに少しほっとして、首筋を覆うように両手を当てる。
「びっくりしました」
「……実を言うと、私も驚いた」
「梢子ちゃんには驚かされてばかりです」
 苦笑まじりの言葉に梢子は軽く首をかしげた。今まで、そんなに驚かせるようなことをしていただろうか?
 どちらかといえばこっちが驚くケースの方が多かった気がするけれど、と思いながら、彼女の言葉の続きを待つ。
「初めて会った時からですよ」
「あの時は私が驚いたわよ。海で溺れたのかと思って」
「ああ、そうではなくて……本当に、『初めて』会った時のことです」
 それは二人がまだ子どもだった頃の思い出。今より世界が狭くて、今よりルールが甘くて、今より世界に対して力を持っていた頃だ。
「覚えていますか? 梢子ちゃんが……うちに来ればいいと言ってくれました」
 時間が過去へ向かう。セピアのかかった光景が、雪の白をスクリーンとして映し出される。
「びっくりして、嬉しかったんです」
 現実にはならないと判っていた夢。いつだって夢は現実より綺麗だから憧れる。
 あの時、梢子は何も事情を知らず、ただ無邪気に提案しただけだった。この地を離れられないと、この血から逃れられないと嘆く彼女をただ救いたくて、最も簡単な夢を、最も困難な現実を突きつけた。
 その言葉は彼女にとってどれだけ甘美だったことだろう。忘れられないほどに、すがりついてしまうほどに。
 それはあの頃、夢だった。夢でしかなかった。
 けれど今はどうだろう。
「覚えてる。私は……」
 願った。あの時から願っていた。
 今も、願っている。
 今は、願えば叶うのかもしれない。
「あなたといたい」
 世界より強かった子どもが終わり、世界に対してあまりにも非力になり、しかしこの先、また力をつけていくのだろう。
 さらりと白髪が揺れて彼女の顔がよく見えた。
 維巳は微笑んでいる。
「梢子ちゃん、もう一度、してくれませんか?」
「え、なにを?」
「……約束を」
 少しはにかんで、困ったように眉を下げて、維巳は言葉を選び出す。
 梢子が維巳から視線を外した。迷いを見せつつ視線を泳がせ、口元を手で覆って隠す。
 周囲に人はいない。
 電車の到着を告げるアナウンスが流れ始めた。リミットは近い。
 そっと、維巳の頬へ手を添える。彼女は目を閉じる。
 溶けてしまいそうに淡い、雪のような前髪へ唇を落とした。
 それは未来への宣戦布告。
 
 だけれど。
 それ以外の何かも、在った気がする。



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